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燃料電池セパレータ・水素部品の加工|金型の微細な流路とチタン・SUS316Lの細穴を放電加工で

HYDROGEN燃料電池・水電解・水素ステーション

水素の部品は、型と細い穴で決まる。

燃料電池のセパレータ金型と、チタン・ステンレスの細穴を、試作1個から放電加工で。

燃料電池や水電解装置の性能は、薄い金属板に刻まれた流路の精度で決まります。その流路をつくるのはプレス金型で、金型の細かな凹凸を焼入れ後の鋼に正確に彫るのは、放電加工が得意とする仕事です。高い圧力の水素を流す継手やバルブには、ステンレスやチタンに細い穴をあけ、内部で交差させる加工が欠かせません。愛知の放電加工専門工場として、開発段階の試作1個から、量産に向けた型と部品までお受けします。

  • 図面1枚で可否と概算
  • 営業時間内は当日中に返信
  • 秘密保持契約に対応
  • 試作1個から
目次
WHY NOW

これから水素の部品が増える3つの場面

水素は「つくる」「運ぶ・ためる」「使う」の3つの段階で、それぞれ新しい設備と部品を必要とします。どの段階にも、硬い材料や腐食に強い材料を、細かく正確に加工する工程があります。

燃料電池で走る車両

長い距離を走り、短い時間で燃料を補給したいトラックやバスで、燃料電池の導入が検討されています。車両が増えるほど、セルを積み重ねた燃料電池スタックの部品が必要になります。

水から水素をつくる設備

再生可能エネルギーの電気で水を分解する水電解装置は、セルの構造が燃料電池とよく似ています。電気分解の環境に耐えるよう、腐食に強いチタンの部品が多く使われます。

水素を運び、配る設備

水素ステーションや工場の配管では、高い圧力の水素を扱う継手やバルブが要ります。細い穴と交差穴の仕上がりが、漏れにくさに直結します。

STRUCTURE

燃料電池のセルの中で、セパレータが担う役割

燃料電池は、電解質の膜と電極を重ねた発電の層を、2枚のセパレータで挟んだセルを数百枚積み重ねてできています。セパレータは、水素と空気を電極の全面に配り、発電した電気を隣のセルへ伝え、冷却水の通り道もつくる部品です。

燃料電池セルの断面(金属セパレータの例)

空気の流路水素の流路冷却水の流路金属セパレータガス拡散層触媒層電解質膜

金属のセパレータは、厚さ0.1mm程度の薄い板をプレスで波の形に成形してつくります。図は、溝の深さ約0.4mm・ピッチ約1.4mmを想定し、板厚との比率をそろえて描いています。ガス拡散層に接する側の溝に水素や空気が流れ、隣のセルのセパレータと裏側どうしを突き合わせてできる空間に冷却水が流れます。図の丸印は流路の位置を示し、流れは紙面と直角の方向です(それぞれの流れの向きの組み合わせは製品によって異なります)。

PRESS DIE

セパレータの流路は、金型の精度でつくられる

セパレータの溝の幅とリブの高さは、そのまま金型の凹凸の寸法になります。上型と下型は、板の厚さぶんのすき間を保ったまま、全面で正確に合わさらなければなりません。わずかなずれが、流路の詰まりや板の割れにつながります。溝の角には、薄い板が割れないよう小さな丸み(R)を付けます。板の内側と外側では丸みの半径が板厚ぶん違うため、上型と下型の角の丸みは同じ値にはなりません。

セパレータを成形するプレス金型の断面(上型を開いた状態)

上型・下型成形したセパレータ放電加工で彫る型の面

細い溝を、焼入れ後に彫る

型は何万回ものプレスに耐えるよう、焼入れした硬い鋼でつくります。刃物が入りにくい細い溝も、電極の形を写して彫る形彫放電加工なら、焼入れ後の硬さのまま加工できます。

外形と穴は、ワイヤーで抜く

セパレータの外形や、ガスと冷却水の出入り口になる穴を抜く型は、ワイヤー放電加工でパンチとダイを製作します。硬い材料でも、輪郭どおりに切り出せます。

流路の変更に、早く追従する

開発の段階では、流路の幅や形を何度も変えて評価します。形彫放電加工は電極を作り直せば次の型に反映できるため、専用の刃物を待つ時間がかかりません。

CARBON OR METAL

セパレータの材質 カーボンと金属の違い

セパレータには、カーボン(黒鉛を樹脂で固めたもの)と金属(ステンレスやチタン)の2種類があります。どちらを選ぶかで、厚さも、つくり方も、必要な金型も変わります。

項目カーボンのセパレータ金属のセパレータ
つくり方黒鉛と樹脂の材料を、型で押し固めて成形します薄い板を、プレス金型で波の形に成形します
厚さ割れを防ぐため、ある程度の厚さが必要です0.1mm程度まで薄くでき、スタックを小さくできます
腐食もともと腐食に強い材料です表面処理で腐食を防ぐ必要があります
衝撃割れやすく、振動の多い用途では注意が要ります割れにくく、車両のように振動のある用途に向きます
放電加工の出番成形に使う金型の、流路の凹凸を彫りますプレス金型の凹凸と、外形・穴を抜く型を製作します

流路の形には、1本の溝を折り返して全面に行き渡らせる蛇行型、何本もの溝を並べる平行型、溝の入口と出口を交互に分けるくし形などがあります。どの形を選ぶかで、ガスの行き渡り方と、発電で生じた水の抜けやすさが変わり、評価のたびに形を変えることになります。いずれの材質でも、流路の形は金型の凹凸で決まるため、型の精度と、形を変えるときの早さが開発の進み方を左右します。

PARTS

放電加工が効く水素関連の部品

燃料電池・水電解・水素の配管で、放電加工の出番がある部品をまとめました。どれも、硬い材料か、腐食に強く削りにくい材料に、細かな形や細い穴をつくる部品です。

セパレータの成形金型

流路の凹凸を、焼入れ後の型に彫ります。開発中の流路形状の変更にも、電極の作り直しで追従します。

抜き型・穴抜きの型

セパレータの外形や、ガスの出入り口になるマニホールド穴を抜くパンチとダイを、ワイヤー放電加工で製作します。

水電解・燃料電池のチタン部品

腐食に強い一方で、切削では熱がこもりやすいチタンを、刃物を当てずに加工します。薄い部品にも力をかけません。

高圧継手・バルブの細穴

ステンレスの継手やバルブの本体に、φ1mm前後の細い穴を深くあけます。焼入れした材料や硬い材料でも同じです。

交差穴・オリフィス

穴と穴が内部で交わる部分は、刃物で押し出すかえりが残りやすい場所です。放電加工はかえりが出にくい加工です。

試験・評価用の治具と部品

単セルの評価に使う治具や、流量を確かめる試験部品など、1個だけ必要な部品も製作します。

MATERIALS

水素の部品に使われる材料と、放電加工での扱い

水素の設備では、金属を脆くする水素脆化や、電気分解の環境での腐食に耐える材料が選ばれます。どれも切削では扱いにくい材料ですが、放電加工は電気を通す金属であれば、硬さや粘りに関係なく加工できます。

材料使われる部品の例放電加工での扱い
ステンレス(SUS316Lなど)水素用の継手・バルブ、金属セパレータ硬さに関係なく加工できます。細穴や交差穴に向きます
チタン・チタン合金水電解の部品、セパレータ切削で熱がこもりやすい材料でも、刃物を当てずに加工します
焼入れした型用鋼セパレータの成形型、抜き型焼入れ後に彫るため、熱処理の歪みを型に持ち込みません
超硬合金寿命を延ばしたい型のパンチ・入れ子ドリルや刃物では削れない硬さでも加工できます
インコネルなどの耐熱合金高温になる部分の部品難削材の代表ですが、放電加工では硬さを問いません

※電気を通さない材料(樹脂、セラミックス、樹脂で固めたカーボンの成形品など)は、放電加工では加工できません。

SMALL HOLES

細い穴は、ドリルと放電加工をこう使い分けます

細い穴が難しくなるかどうかは、穴の直径よりも、直径に対する深さの比で決まります。浅い穴はドリルのほうが速く安く、深い穴や硬い材料の穴は放電加工が向いています。

条件ドリル細穴放電加工
浅い穴(深さが直径の5倍程度まで)速く、安い。第一の選択肢です対応できますが、時間はかかります
深い穴(深さが直径の10倍以上)刃が折れる、曲がる危険が増えます得意な領域です
焼入れした材料・硬い材料刃が負けて、あけにくくなります硬さに関係なく加工できます
穴が内部で交差する部分出口に刃物のかえりが出やすいかえりが出にくい加工です
加工の速さ速い遅い。必要な穴だけに使うのが合理的です

細穴の考え方は、細穴放電加工の記事で、径と深さの関係から詳しくまとめています。

SPECIFICATIONS

対応できる精度と大きさ

項目ワイヤー放電加工形彫放電加工
寸法精度の目安±0.01〜0.03mm±0.01mmクラス
仕上げ面Ra0.1μm程度の平滑面から梨地面まで、用途に応じて指定できます
最大ワーク820×730×300mm1,200×800×450mm
細穴—φ1mm前後が中心。深さ350mmの加工実績があります
焼入れ材HRC60以上の実績が多数あります。硬さで精度は落ちません

先にお伝えしておくこと。±0.01mmより厳しい公差、完全なピン角(R0)、電気を通さない材料は、放電加工だけでは対応できません。

FROM PROTOTYPE TO VOLUME

試作の1個から、量産の型まで

水素の設備は、まだ開発と試作の段階にあるものが多く、形を変えながら評価を繰り返します。試作を受けた工場が量産まで続けて担えると、型や部品の作り方を一から伝え直す手間が省けます。

  1. STEP 01試作1個形と組み付けを確かめる段階です。図面1枚、CADデータ1つから製作します。
  2. STEP 02評価のための数十個流路や穴の形を変えながら評価します。変更は電極や加工データの差し替えで追従します。
  3. STEP 03量産に向けた型形が固まったら、寿命と精度を見込んだ量産用の型と部品に移ります。
  4. STEP 04継続して供給複数台体制で供給を止めません。秘密保持契約と、加工データの提出にも対応します。
CHECKLIST

見積りのときに送っていただくもの

全部そろっていなくても構いません。分かる範囲で送っていただければ、足りない情報はこちらからお尋ねします。

  • 図面(PDF・DXF・STEPなど)
  • 材質と、熱処理後の硬さ
  • 数量(試作の個数と、量産の見込み)
  • 希望の納期
  • 公差と面粗さの指定
  • 細穴の径・深さ・交差の位置
  • 型の場合は、成形する板の材質と厚さ
  • 使用条件(圧力・温度・流す流体)
FLOW

ご依頼の流れ

  1. STEP 01図面を送るお問い合わせフォームに、図面やCADデータ、写真を添付してください。
  2. STEP 02可否と概算を返信営業時間内であれば当日中に、加工できるかどうかと概算をお返しします。
  3. STEP 03秘密保持契約と正式見積り必要に応じて秘密保持契約を結び、正式なお見積りをお出しします。
  4. STEP 04加工・検査・出荷通常は1週間前後、特急は2〜5日が目安です。形状と数量で変わります。
FAQ

よくあるご質問

開発中の部品で、図面がまだ固まっていません。相談できますか?

できます。構想の段階でも、スケッチやCADのデータ、写真からご相談いただけます。開発中の製品については、秘密保持契約を結んだうえで進めます。

セパレータの金型を、試作の1型から頼めますか?

お受けします。流路の形を変えるときは、電極を作り直して次の型に反映します。量産に向けた型の構成や、何型目から何を変えるかもあわせてご相談ください。

チタンやSUS316Lも加工できますか?

できます。放電加工は電気を通す金属であれば、硬さや粘りに関係なく加工できます。刃物を当てないため、薄い部品や変形しやすい部品にも力がかかりません。

φ1mmより細い穴はあけられますか?

当社の細穴加工はφ1mm前後が中心です。それより細い穴や、径に対して特に深い穴は、図面を拝見したうえで可否をお答えします。

秘密保持契約は結べますか?

はい。開発中の製品のご相談が多いため、秘密保持契約の締結に対応しています。必要に応じて、加工データの提出にも対応します。

試作のあと、量産も対応できますか?

対応します。月産数千個の規模では、放電加工機を専用ラインとして確保し、多数個取りの治具で効率化します。数量によっては専用機の加工のほうが安くなる場合もあり、そのときは正直にお伝えします。

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