量産・工程請負を任せる前に。
当社の「品質の作り方」を正直にお伝えします。
大きな検査設備を並べた工場ではありません。そのかわり、40年の現場ノウハウで“工程の中で品質を作り込む”ことに徹しています。調達・生産技術のご担当者が社内で説明できる品質体制を、包み隠さずご説明します。
なぜ「品質体制の確認」が量産発注の第一歩なのか
量産・工程請負をどこに任せるか——最初の関門は「その外注先の品質体制を、社内の購買・品質部門に説明できるか」です。価格や納期の前に、まず“安定して同じ品質を出し続けられる根拠”が問われます。当社はその根拠を、設備の数ではなく工程の作り込みで示します。
当社の品質方針:「検査で弾く」前に「工程で作り込む」
放電加工の精度は、加工条件(電流・パルス・電極設計・加工液管理)の作り込みでほぼ決まります。当社は熟練技術者が材質・形状ごとに条件を最適化し、そもそもバラつきを出さない加工を基本にしています。量産では、初物で確立した条件を全数同じように再現することが品質安定の核です。
材質・形状ごとに条件を最適化し、初物で「再現できる条件」を確立。バラつきの源を断ちます。
加工直後に機上で寸法を確認し、電極消耗・熱変位による誤差を条件へフィードバックして補正。
同じ条件を別機でも再現できる体制。1台が稼働中でも量産ラインを止めにくい構成です。
工程内での寸法管理と公差の目安
- 機上での寸法確認:加工直後にワーク寸法を確認し、誤差を加工条件へ即フィードバック。
- 測定具:マイクロメータ・ノギスによる工程内寸法管理。
- 保証公差の目安:一般保証公差 ±0.01mm(形状・材質・条件により異なります。図面の要求公差は事前にご相談ください)。
設備による再現性と供給安定性(BCP)
量産で重要なのは「同じ条件を、止まらずに回し続けられるか」。当社は形彫放電加工機を複数台保有し、同一条件を別機でも再現・バックアップできます。詳しい設備は 放電加工設備一覧 をご覧ください。
| 区分 | 機種 | 台数 | 加工範囲(目安) |
|---|---|---|---|
| 形彫放電 | 三菱電機 EX30 | 3台 | X1200×Y800×Z450mm |
| 形彫放電 | 三菱電機 EA30 | 1台 | X900×Y600×Z350mm |
| 形彫放電 | 三菱電機 EA22E | 1台 | X1000×Y730×Z400mm |
| 形彫放電 | 三菱電機 EA12S / EX12 | 2台 | X900×Y600mm |
| ワイヤー放電 | FANUC α-1iB | 1台 | X820×Y730×Z300mm/深穴350mm |
提出できる品質データ・機密保持
- 加工データの提出:加工条件・加工位置などの機上データの記録を提出可能(各ロットで条件を一定に保っている根拠としてご活用いただけます)。
- 寸法:マイクロメータ・ノギスによる工程内測定値でご報告。
- 機密保持:NDA(秘密保持契約)に対応。図面・データは厳重に管理します。
対応材質・量産レンジ
- 対応材質:超硬・インコネル・チタン・ステンレス・各種鋼など、難削材を含め量産対応可能。難削材は 超硬・難削材の加工 もご覧ください。
- 量産レンジ:小ロット多品種から、月産100個〜数千個規模の工程請負まで。
- 受け方:試作・初回ロットで条件と品質を確立し、そのまま量産・継続供給へ。
量産までの流れ
図面(DXF/PDF)から加工可否・概算をご回答。
加工条件を確立し、品質を作り込み。
確立した条件を全数再現。複数台でバックアップ。
セカンドソースとして安定供給を継続。
よくあるご質問
放電加工でどこまでの精度が出せるか
品質体制を確認したい方が最初に知りたいのは、「うちの図面の公差が守れるのか」という一点だと思います。方式ごとの実力を先にお示しします。
| 項目 | 形彫放電加工 | ワイヤー放電加工 |
|---|---|---|
| 寸法精度の目安 | ±0.01mm クラス | ±0.005mm クラス |
| 仕上げ面 | Ra0.1μm程度の平滑面から梨地面まで、用途に応じて指定できます | |
| 焼入れ材 | 硬さで精度は落ちません。HRC60以上の実績多数 | |
| 最大寸法 | 1200 × 800 × 450 mm | 820 × 730 × 300 mm |
| 深穴 | 深さ350mm程度まで(形状により異なります) | |
| 角の処理 | 電極形状に依存。ピン角は残らず微小Rが付く | ワイヤー径に応じた小さなRまで追い込める |
| 対応材質 | 鉄系・ステンレス・アルミ・チタン・インコネル・超硬(導電性があることが条件) | |
先にお伝えしておきます。±0.005mmより厳しい公差、完全なピン角(R0)、電気を通さない材料は、放電加工だけでは対応できません。研磨を組み合わせるか、他の工法をご案内します。できないことは、受注前にはっきりお伝えします。
その要求品質、当社で満たせるか
お応えできます
- ・検査成績書の提出
- ・材料証明書(ミルシート)の添付
- ・指定寸法の全数測定
- ・秘密保持契約の締結
- ・焼入れ後の最終寸法出し
- ・初回品の確認後に量産へ移行
事前にご相談ください
- ・特定の規格認証を必須とする調達要件
- ・指定様式の帳票・トレーサビリティ要件
- ・工程監査・現地確認のご希望
- ・±0.005mmより厳しい公差
- ・当社の設備寸法を超える大きさ
必要な帳票や検査の条件は、発注前にお知らせください。後から「この書類が要る」となると、工程も納期も組み直しになります。最初にすり合わせておけば、量産に入ってからのやり取りがなくなります。対応できない要件がある場合も、その時点で正直にお伝えします。
品質を「検査で弾く」前に、工程で作り込む
放電加工は刃物を押し当てない加工です。ここに品質面の利点があります。
工具摩耗による寸法変化がない
切削では刃先の摩耗で寸法が動きます。放電加工は同じ条件なら同じ形が出るため、繰り返し生産で安定します。
加工中に変形しない
力がかからないため、薄物・細物でも反りません。加工後に歪んで不良になるという失敗が起きません。
焼入れ後に最終寸法を出せる
熱処理の変形を織り込んだうえで仕上げられます。変形を見越して削る工程が不要になり、ばらつきの原因が1つ減ります。
設備が7台あることの意味
形彫7台・ワイヤー保有。1台が止まっても供給が途切れません。特急の割り込みにも対応できます。
発注前に確認しておきたいこと
下をそのままコピーして送っていただければ、当社で満たせる要件かどうかを先にお答えします。図面がなくても構いません。
- ・最も厳しい公差:± mm(箇所: )
- ・面粗さの指定:Ra /指定なし
- ・材質・熱処理:( )/HRC
- ・必要な提出書類:検査成績書/材料証明/その他( )
- ・検査の範囲:抜き取り/全数/指定寸法のみ( )
- ・秘密保持契約:必要/不要
- ・数量:試作 個/月産 個
- ・その他の調達要件:( )
満たせるかどうか、発注前にお答えします。
公差・面粗さ・提出書類の要件をお知らせいただければ、当社で対応できるかをその場で判断してお伝えします。図面はなくても構いません。対応できない要件がある場合も、受注前に正直にお伝えします。まず1個の試作から確認していただくこともできます。
試作1個から
品質を見てから判断
検査成績書
提出できます
秘密保持契約
締結できます
設備7台
供給が途切れない
