銀タングステン(Ag-W)や銅タングステン(W-Cu)の図面を持って、「削れる工場が見つからない」と探していませんか。刃物が一瞬で摩耗する、角が欠ける、表面がボロボロになる——この2つの材料は、切削加工と相性が悪い材料です。
当社は放電加工の専門工場です。刃物を当てずに電気で溶かして形にするため、材料が硬くても脆くても関係ありません。電気を通す材料であれば加工できます。
銀タングステン・銅タングステン、材料の手配からご相談いただけます。
材料商社との取引がありますので、材料の調達から加工まで一括でお任せいただけます。もちろん、支給材の加工だけでも構いません。図面をお送りいただければ、最短3時間でお見積りをお返しします。
なぜ、この2つの材料は削れないのか
銀タングステンも銅タングステンも、性質が正反対の金属を混ぜて焼き固めた材料です。この「正反対」が、刃物で削るときに致命的に効いてきます。
切削は「硬い粒」に刃が負け、同時に「柔らかい部分」が引きちぎられます。放電加工は材料に一切触れないため、硬さのばらつきに影響されません。
硬さが極端に違うものが混ざっている
タングステンは金属の中でも屈指の硬さ。一方で銀や銅はとても柔らかい。この2つが同じ素材の中に共存しているため、刃物はタングステンに負けて摩耗し、銀・銅の部分は刃に貼り付きます。
粉を固めて作られている
どちらも粉末を焼き固めた材料です。溶かして固めた金属と違い、力を加えると粒の境目から崩れます。角を削ろうとして欠ける、という失敗はここから起きます。
材料そのものが高価
失敗すれば材料代がそのまま損失になります。「試しに削ってみる」がやりにくいため、引き受けたがらない工場が多いのが実情です。
放電加工には、この3つの問題がすべて当てはまりません。刃物を使わないので摩耗しません。力をかけないので崩れません。加工の結果が読めるので、材料を無駄にしません。だからこの2つの材料は、放電加工と非常に相性がいいのです。
銀タングステンと銅タングステン、どちらも対応します
名前は似ていますが、使われる場所が違います。どちらの図面でもお持ちください。
| 材料 | 組み合わせ | 主な使われ方 | 選ばれる理由 |
|---|---|---|---|
| 銀タングステン (Ag-W) | 銀+タングステン Ag-W50/Ag-W70/Ag-W80 など | 遮断器・開閉器・継電器の電気接点/抵抗溶接の電極/放電加工用の電極 | 電気をよく通しながら、アークで溶けたり溶着したりしにくい |
| 銅タングステン (W-Cu/Cu-W) | 銅+タングステン W70/W75/W80/W85 など | 放電加工用の電極/抵抗溶接の電極/放熱板・ヒートシンク/半導体まわりの部品 | 熱に強く、変形しにくく、電気と熱をよく通す |
配合が違っても加工方法は変わりません。W70でもW85でも、Ag-W50でもAg-W80でも、放電加工は「電気を通すかどうか」だけを見ています。配合比が分からなくても、図面と材質名だけでご相談いただけます。
こんな形に加工できます
刃物では届かない場所、刃物では立てられない角が、放電加工なら形になります。実際にご依頼の多い形を挙げます。
板から切り出す
板材から輪郭をそのまま抜きます。複雑な外形でも、刃物を作り直す必要がありません。角の立った形もそのまま。
角柱・角型の電極
四角・六角・段付きなど、電極として使う形状。側面の直角が必要な形に向きます。
細い丸棒・パイプ状
φ1mm前後の細径でも、力がかからないので曲がりません。細くて長いものほど放電加工の利点が出ます。
細穴・小径の穴
ドリルが折れて入らない硬さでも関係ありません。深い穴、止まり穴、斜めの穴も対応します。
細いスリット・溝
髪の毛ほどの線で切るため、刃物では入らない幅の溝が入ります。接点の逃がし形状などに。
既製品の追加工
既にある部品への穴あけ、溝入れ、寸法直し。1個からお受けします。
材料の手配から任せられます
「材料をどこから買えばいいか分からない」という声をよくいただきます。当社は材料商社との取引がありますので、調達から加工まで一括でお引き受けできます。
材料の手配から依頼したい
材質・配合・寸法をお伝えいただければ、材料込みでお見積りします。板材・丸棒・角材、細径材まで手配できます。
材料はこちらで用意する
支給材の加工だけでも構いません。高価な材料なので、加工前に確認したいことがあれば必ずご相談してから着手します。
配合が決まっていない
用途をお聞かせいただければ、よく使われる配合をご提案します。「接点に使う」「放電の電極にする」だけで構いません。
材料が高価なぶん、失敗できません。だからこそ、加工前に「この形は成立するか」を必ず確認します。難しいと判断したら、着手前に正直にお伝えします。材料を無駄にしてから謝る、ということはしません。
対応できる範囲
| 項目 | 形彫放電加工 | ワイヤー放電加工 |
|---|---|---|
| 最大寸法 | 1200 × 800 × 450 mm | 820 × 730 × 300 mm |
| 寸法精度の目安 | ±0.01mm クラス | ±0.005mm クラス |
| 仕上げ面 | Ra0.1μm程度の平滑面から、梨地面まで指定できます | |
| 深穴 | 深さ350mm程度まで(形状により異なります) | |
| 硬さ | 問いません。硬さは加工の可否に影響しません | |
| 数量 | 1個から。最低ロットはありません | |
| 見積り | 無料・最短3時間で回答(営業時間内の受付分) | |
| 対応エリア | 全国。宅配便でのやり取りで完結します | |
お受けできないこと
数日待たせた末にお断りするのは失礼なので、先に書いておきます。
±0.005mmより厳しい公差
研磨を組み合わせる必要があります。協力会社と連携して対応できる場合もあるので、ご相談ください。
完全に尖った角(R0)
加工の性質上、角にはごくわずかな丸みが残ります。かなり小さくはできますが、ゼロにはできません。
上の寸法を超える大きさ
形彫1200×800×450mm、ワイヤー820×730×300mmが上限です。
削り落とす量が極端に多い荒取り
放電加工は「少しずつ溶かす」加工です。大量に削り落とす作業は、他の工法のほうが向きます。
費用と納期の考え方
加工費は「材料が高いから高い」のではなく、形にするのにかかる時間で決まります。次の3つで変わります。
① 切る長さ・彫る面積
輪郭が長いほど、彫る面が広いほど時間がかかります。複雑でも「作れない」ことはありません。
② 厚み・深さ
厚いほど、深いほど時間がかかります。設計上まだ決めきっていなければ、一緒に検討します。
③ 個数
段取りの手間は個数で分散します。1個より10個のほうが、1個あたりは下がります。
予算を先にお伝えいただくのが、いちばん早い進め方です。「この金額に収めたい」と言っていただければ、その範囲で成立する形・厚み・配合をご提案します。難しい場合も、その場で正直にお伝えします。
よくある質問
Q. 銀タングステンは高価ですが、失敗したら材料代はどうなりますか。
当社の加工に起因する不具合であれば、当社の責任で対応します。そもそも高価な材料であることは承知していますので、加工前に成立するかどうかを必ず確認し、不確実な要素があれば着手前にご相談します。
Q. 配合(W70/Ag-W80など)が分かりません。
用途をお聞かせいただければ大丈夫です。放電加工は電気を通す材料であれば配合を問わず加工できます。材料の手配からご依頼いただく場合は、用途に合う配合をご提案します。
Q. 1個だけでも受けてもらえますか。
お受けします。最低ロットは設けていません。試作1個から量産まで、同じ窓口で対応します。
Q. 他社で「削れない」と断られた形状です。
そういうご相談が最も多いです。切削で断られる理由の多くは硬さと脆さですが、放電加工にはどちらも関係ありません。まず図面をお送りください。
Q. 加工した面に変質層は残りますか。
放電加工では表面にごく薄い変質層ができます。用途によって問題になる場合は、仕上げ条件を変えて薄くする、研磨を組み合わせるなどの方法があります。使用条件をお知らせいただければご提案します。
Q. 遠方ですが対応できますか。
全国からお受けしています。図面と材料を宅配便でお送りいただければ、地域に関係なく同じ品質・スピードで対応します。
その図面、まずは見せてください。
銀タングステン・銅タングステンの加工可否を、最短3時間でお答えします。材料の手配からでも、支給材の加工だけでも構いません。お見積りは無料です。
受付 平日8:00〜17:00(緊急時は土日祝も対応)
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