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スプライン加工・内歯車の製作|ブローチ不要で焼入れ後も1個から量産まで

先に結論

スプライン加工・内歯車加工は、ワイヤー放電なら専用工具なしで切り出せます

一般的なスプライン加工はブローチという専用工具で削ります。工具は歯形ごとに作り直しになるため、少量や特殊形状には向きません。ワイヤー放電加工は細い金属線を電極にして輪郭を切り抜くので、専用工具が要らず、図面さえあれば1個から作れます。焼入れ後の高硬度材でも、熱処理による歪みを気にせず加工できます。

ブローチとの違い

専用工具の製作が不要。初期費用をおよそ5分の1に抑えられる

向いている場面

1個〜小ロット、特殊な歯形、焼入れ後の仕上げ

条件

ワイヤーは貫通形状のみ。止まり穴なら形彫放電で対応

内歯・スプラインは焼入れ後でも1個から製作します

図面・写真を送るだけで結構です。営業時間内は当日中に回答、土日祝も稼働しています。愛知の放電加工専門工場(形彫7台・ワイヤー1台)。

関連:四角穴・六角穴の加工方法・設備一覧

目次

スプライン加工とは|歯車との違いと、代表的な加工方法

スプラインとは、軸と穴の内側に等間隔の溝を刻み、回転する力(トルク)を伝えるための形状です。キー溝が1本の溝で力を伝えるのに対し、スプラインは溝を円周上に並べることで、より大きなトルクを、軸の芯をずらさずに伝えられます。自動車の変速機、建設機械の駆動軸、工作機械の主軸などに使われています。

形状 役割 スプラインとの違い
スプライン 軸と穴の間でトルクを伝える —
歯車(ギヤ) 別の歯車とかみ合い、回転を伝える・変速する 歯車は相手の歯車と噛み合う。スプラインは同じ軸線上で嵌まり合う
セレーション スプラインと同じくトルクを伝える 溝が細かく本数が多い。小径・軽負荷向き
キー溝 キーを介してトルクを伝える 溝は1本のみ。伝達できる力が小さく、芯ずれが起きやすい

スプライン加工の方法は4つ

スプラインの加工方法は、外径(軸側)か内径(穴側)か、そして数量によって選び方が変わります。「スプライン加工 方法」で調べている方が最初に押さえるべき違いを整理します。

加工方法 対象 向いている条件 弱点
ブローチ加工 内径 同じ歯形を大量に作る場合。1本を数秒で通せる 歯形ごとに専用工具が必要。焼入れ材は不可。貫通形状のみ
ホブ切り 外径 軸側のスプライン。量産に向く 内径には使えない。専用のホブが必要
ギヤシェーパー 内径・外径 止まり穴にも対応できる。中量産向き 逃がし溝が必要。焼入れ材は困難
放電加工 内径・外径 専用工具が不要。1個から作れる。焼入れ後(HRC60以上)でも加工できる 量産では1個あたりの加工時間が長い
選び方の分かれ目は「数量」と「熱処理のタイミング」です。同じ歯形を数千個作るならブローチが最も速く、安く済みます。一方、1個〜小ロット、特殊な歯形、焼入れ後の追加工であれば、専用工具を作らずに済む放電加工が有利です。この記事では後者を詳しく扱います。

「内歯車を作りたいが、ブローチ盤がない」「特殊なスプライン形状でブローチ工具が存在しない」「焼入れ後の硬い材料にスプラインを加工したい」——こうしたケースでは、放電加工が有効な解決策となります。

この記事では、内歯車やスプラインの加工方法を比較し、放電加工がどのような場面で選ばれるべきかを解説します。

内歯車・スプライン加工の一般的な方法

①ブローチ加工

専用のブローチ工具を穴に通して引き抜き、一度のストロークで歯車形状を創成する方法です。

  • メリット:高速で量産に最適。高精度
  • デメリット:専用ブローチ工具が高額(1本数十万〜数百万円)。標準規格外の特殊形状には使えない。止まり穴(袋穴)には不可

②ギヤシェーパー加工

ピニオンカッターを上下に往復させながら、ワークと同期回転させて歯を創成する方法です。

  • メリット:内歯車のほか、段付き穴の歯車にも対応可能
  • デメリット:加工速度が遅い。焼入れ後の高硬度材には使えない。微細な歯車には限界がある

③放電加工(ワイヤー放電 / 形彫放電)

ワイヤー放電加工でプロファイル(歯車の輪郭形状)を切り出すか、形彫放電加工で電極形状を転写する方法です。

  • メリット:硬度に関係なく加工可能。専用工具が不要。特殊形状にも対応。小ロット・試作に最適
  • デメリット:大量生産ではブローチに劣る速度。貫通穴が前提(ワイヤーの場合)

止まり穴の歯形は、放電の独壇場です

ブローチが入らない形状でも加工できます。図面か現物をお送りください。

図面がなくてもOK / 1個から量産まで / 愛知・尾張旭市(全国発送対応)

図解|止まり穴に歯形を入れられる工法

内歯車・スプライン|止まり穴に歯形を入れられる工法は限られるブローチ工具を押し通して歯形を作る止まり穴では抜ける先がないワイヤー放電ワイヤーで輪郭を切り抜く貫通穴のみ・高精度形彫放電歯形の電極を沈める止まり穴にも歯形が入る貫通ならブローチかワイヤー。止まり穴・焼入れ後・特殊歯形になった時点で、形彫放電が現実的な選択肢になる。

ブローチは工具が抜ける先が要るため止まり穴では成立しません。ワイヤー放電は貫通穴を精度よく切り抜けますが、底のある穴には使えません。形彫放電は歯形の電極を沈めるので、止まり穴にも歯形を作れます。

放電加工が選ばれる5つの場面

場面①:焼入れ後の高硬度材にスプラインを加工したい

焼入れ鋼(HRC50以上)や超硬合金への歯車・スプライン加工は、ブローチもギヤシェーパーも対応困難です。放電加工ならHRC60以上の焼入れ鋼でも問題なく加工可能です。熱処理後に追加工が必要になったケースで多く利用されます。

場面②:ブローチ工具が存在しない特殊プロファイル

標準的なインボリュートスプラインやキー溝であればブローチ工具が市販されていますが、特殊な歯形、非標準のモジュール、独自設計のプロファイルにはブローチ工具が存在しません。放電加工ならCADデータから直接加工プログラムを作成できるため、どんなプロファイルでも対応可能です。

場面③:止まり穴(袋穴)の内歯車

ブローチ加工は穴を貫通させる必要があるため、止まり穴の内歯車には使えません。形彫放電加工であれば、止まり穴(袋穴)の内歯車・スプラインも加工可能です。ただし電極の製作が必要になります。

場面④:試作・少量生産

数個〜数十個の少量生産では、ブローチ工具を製作するとコストが見合いません。放電加工は専用工具が不要のため、1個からでも経済的に対応できます。

場面⑤:微細歯車

モジュール0.3以下の微細な歯車は、ブローチやギヤシェーパーでは物理的に工具の製作が困難です。ワイヤー放電加工であれば、ワイヤー径0.05mmの細線を使用して微細歯車のプロファイルを高精度に切り出せます。

ワイヤー放電 vs 形彫放電|歯車加工の使い分け

条件 ワイヤー放電加工 形彫放電加工
貫通穴の歯車 ◎ 得意 ○ 可能
止まり穴の歯車 × 不可 ◎ 得意
精度 ◎ 高い(図面で個別に回答) ○ 高い(深さ・形状しだい)
コスト(小ロット) ◎ 電極不要で安い △ 電極製作費がかかる
コスト(リピート) ○ プログラム再利用 ○ 電極再利用
逃げ溝の要否 不要(ワイヤーで貫通切断) 不要(放電で底部まで加工可能)

放電加工で歯車を依頼する際に伝えるべき情報

  • 歯車の緒元:モジュール、歯数、圧力角、転位量、噛合い長さ
  • 図面またはCADデータ:歯車のプロファイル形状(DXF推奨)
  • 材質と硬度:特に焼入れ済みかどうか
  • 穴の形状:貫通穴か止まり穴か。止まり穴の場合は深さ
  • 精度要求:歯車精度等級(JIS B 1702-1準拠)またはプロファイル公差
  • 数量とリピートの有無

歯車諸元の伝え方|これだけあれば当日中に回答できます

内歯車・スプラインの見積りが止まる原因のほとんどは、歯形を特定する情報が足りないことです。図面に「スプライン」とだけ書かれていても、加工側は電極もプログラムも作れません。次の項目が揃っていれば、その日のうちに受けられるか・いくらか・いつ出せるかをお返しできます。

  • 規格の種類:JIS B 1603(インボリュートスプライン)、DIN 5480、角形スプライン(JIS B 1601)、セレーションなど。規格が分かれば歯形は計算で出せます。
  • モジュール(または ピッチ)・歯数・圧力角:インボリュートならこの3つで歯形が決まります。角形スプラインなら溝数・大径・小径・溝幅。
  • はめあいの相手:相手側の軸(外スプライン)が既にあるなら、その図面か現物。現物合わせで作ることも多く、諸元が不明でも相手軸があれば進められます。
  • 貫通か止まりか、有効歯幅、底の扱い:止まり穴なら深さと、底に逃げを設けてよいか。
  • 材質と熱処理の状態:焼入れ前か後か。焼入れ後でも放電なら加工できますが、段取りの組み方が変わります。
  • 精度の要求:歯車精度等級か、はめあい公差か、「回れば良い」レベルか。用途が分かれば適切な条件を選びます。
  • 数量と、量産の可能性:1個の試作でも、将来の月産数量の想定があれば、電極の作り方を量産前提で決められます。

必要な公差を教えてください

保証できる範囲を見積書にはっきり書きます。出せない場合は理由をお伝えします。

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精度と歯形の再現性|「±0.01」と一律には書きません

歯形の精度は、モジュールの大きさ、歯幅(深さ)、材質、貫通か止まりか、そして仕上げの回数で変わります。ワイヤー放電で貫通の内歯車を切る場合と、形彫放電で止まり穴に歯形を入れる場合では、出せる精度も面粗さも違います。だからこの記事では一律の数字を書いていません。諸元をいただければ、その歯形でどこまで出せるかを受注前にお答えします。出せない等級は出せないと言います。

再現性については、放電加工に有利な点があります。歯形は電極(形彫)またはプログラム(ワイヤー)で決まるため、2個目以降は1個目と同じ形が出ます。ブローチのように工具の摩耗で歯形が変わることがなく、加工条件を記録しておけば、月をまたいで追加になっても同じものを作れます。試作から量産へ同じ工場で通す価値は、ここにあります。

よくある行き詰まり方と、その前にできること

  • ブローチ工具の見積りを取ったら数十万円だった:少量なら放電のほうが総額は安いことがほとんどです。工具を作る前に比べてください。
  • 熱処理後に歯形の追加や修正が必要になった:焼き戻さず放電で対応できます。歯先だけの修正、歯数の変更も相談してください。
  • 相手軸はあるが図面がない:相手軸から歯形を採って作れます。現物をお送りいただくのが最短です。
  • 止まり穴のスプラインで「無理」と言われた:形彫放電の領域です。底の逃げが取れなくても、電極の先端形状で対応できる場合があります。

費用は「歯数」ではなく「歯形の作り方」で決まる

内歯車の見積りで「歯数が多いから高い」と思われがちですが、実際の費用構造は違います。ワイヤー放電なら、歯数が増えても加工時間はそれほど伸びません。輪郭の総延長で時間が決まるからです。形彫放電の場合は、歯形の電極を作る費用が乗ります。電極は使い回せるので、この費用は数量で薄まります。

費用を動かすのは、歯数より歯幅(深さ)、材料の板厚、止まりか貫通か、そして精度の要求です。深い歯幅は加工時間が伸び、止まり穴は形彫になるので電極が要ります。精度等級を上げれば仕上げ回数が増えます。逆に、相手と噛み合う歯面だけを厳しくして他を一般公差にすると、費用は下がります。材料の硬さはほとんど影響しません。焼入れ後でも料金が跳ね上がることはありません。

実際にあった相談の型

社名は伏せて、型だけ紹介します。

  • 型1|歯車メーカーからの、自社で切れない内歯:歯車専門の会社でも、止まり穴の内歯や特殊プロファイルは切削で対応できないことがあります。歯車諸元を送っていただき、当社で放電加工する分担で進めた例があります。歯車のプロが外注する領域だ、ということです。
  • 型2|特殊鋼商社経由の、ボールねじシャフトへのスプライン:旋盤加工済みのシャフトを支給いただき、スプライン部だけを放電で加工。「切削でも放電でもよい」という相談でしたが、既に加工済みのワークを傷めない点で放電を選びました。
  • 型3|試作部門からの、グラファイト電極付きの内ギヤ:大手メーカーの試作部門から、内側ギヤ部の形彫用電極を2種製作する相談。電極の設計・製作から当社で受け、そのまま放電加工までを一貫で行う形です。

行き詰まった案件こそ、お送りください

旋盤やブローチで断られた形状を、日常的にお受けしています。

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旋盤・ブローチで行き詰まったときの選択肢

スプライン加工や内歯車の加工を検討していて、「旋盤ではできない」「ブローチ工具が無い」という壁にぶつかった方向けに、そこから先の選択肢を整理します。すでに工法を試して失敗した後でも、対応できる場合があります。

旋盤ではスプラインが削れない理由

旋盤はワークを回転させて刃物を当てる機械です。丸い断面を作るのは得意ですが、スプラインのように円周上に等間隔の溝を刻む形状は、原理的に旋盤の運動だけでは作れません。

一部の複合旋盤には回転工具(ミーリング機能)が付いており、簡易的な溝入れができるものもあります。ただし、

  • 歯形の精度がスプライン規格を満たさない
  • 焼入れ後の材料には工具が負ける
  • 止まり穴(袋状)の内側には工具が届かない

という制約があり、実用的なスプラインを旋盤だけで仕上げるのは困難です。「旋盤 スプライン加工」で調べて手が止まっているなら、工法そのものを変える段階に来ています。

ブローチが使えない3つのケース

状況ブローチ放電加工理由
工具が存在しない特殊形状 不可 対応可 ブローチは形状ごとに専用工具が必要。特注すると数十万円〜と納期がかかる
焼入れ後の高硬度材 不可 対応可 ブローチ工具が負ける。放電加工は硬さの影響を受けない
止まり穴(貫通していない) 不可 対応可 ブローチは押し抜く工具なので貫通が前提。形彫放電なら底のある形状も彫れる
試作・少量(1〜10個) 割高 有利 工具代が数量に乗るため、少量ではブローチが不利になる
大量生産(数百個〜) 有利 時間がかかる 数が出るならブローチのほうが速く安い
判断の目安

「工具が無い」「焼入れ済み」「止まり穴」のいずれかに当てはまれば、放電加工が現実的な選択肢になります。逆に、標準的な歯形で貫通していて数百個作るなら、ブローチのほうが適しています。当社はブローチ加工は行っていませんが、どちらが適しているかの判断はご相談いただけます。

よくある行き詰まり方と、その後の進め方

「ブローチ屋に断られた。工具が無いと言われた」

特殊な歯形や、規格外のモジュール・歯数の場合に起こります。ブローチは形状ごとに専用工具が要るため、既存工具に無い形状は作れません。

放電加工なら

電極を形状に合わせて製作するので、工具が存在しない形状でも対応できます。図面があれば、そのまま加工できるか判断します。

「焼入れしたら寸法が狂った。修正したいが刃物が入らない」

熱処理による変形はよくある問題です。ただし焼入れ後の材料は硬く、切削工具では修正できません。

放電加工なら

硬さに関係なく加工できるため、焼入れ後の修正が可能です。作り直すより費用も期間も抑えられます。

「止まり穴の内側にスプラインが必要だが、方法が見つからない」

ブローチは押し抜く工具なので貫通が前提、ワイヤー放電も糸を通すため貫通が必要です。止まり穴は多くの工法で対応できません。

放電加工なら

形彫放電加工は底のある形状を彫れます。深さを指示していただければ、その位置まで加工します。

「1個だけ欲しいのに、工具代で見積りが跳ね上がった」

ブローチ工具の特注費が1個の部品に全額乗るためです。試作段階ではよく起こります。

放電加工なら

電極製作は必要ですが、専用工具より安価に済むことが多く、1個からの製作に向いています。量産に移る段階でブローチへ切り替えるという進め方も可能です。

内歯車・スプラインは、試作1個から量産まで同じ工場で受けられます

内歯車・スプラインのご相談で最近増えているのが、「試作メーカーにマシニングでは無理と言われた。試作を数個作って、量産になったら月に数千個の可能性がある」という型です。当社はこの流れを、試作から量産まで同じ設備・同じ条件で受けています。

STEP 1

試作 1〜3個で形状を確定

図面か現物をいただき、まず数個を作って合わせます。ここで納得いただけなければ終わりで構いません。

STEP 2

加工条件を記録して量産へ

試作で出した電極・条件・段取りをそのまま記録します。量産で別の工場に移すと、この条件出しをゼロからやり直すことになります。

STEP 3

月産100個〜数千個を継続

形彫7台+ワイヤー1台の8台体制で、貴社専用の段取りを組みます。土日祝も稼働し、営業時間内は当日中に返信します。

試作メーカーや切削加工屋に「できない」と言われた形状でも受けられますか?

受けられる場合がほとんどです。内歯車・スプラインのような内側の形状は、切削では工具が入らない・逃げ溝が要る・焼入れ後は削れない、といった理由で断られます。放電加工は電極を沈めて形を写す加工なので、これらの制約を受けません。図面か現物の写真をいただければ、受けられるかどうかを先にお答えします。

マシニング加工が済んだワークや、熱処理後の部品への追加工はできますか?

できます。加工済み・焼入れ済みのワークに内歯車・スプラインを追加するご依頼は日常的にお受けしています。放電加工は硬さの影響を受けないため、焼き戻す必要がありません。既存の加工面を基準に位置を出して加工します。基準にしたい面があれば先に教えてください。

試作は1個から、量産は月1,000個以上でも対応できますか?

どちらも対応します。試作は1個からで、ロットの下限はありません。量産は月産100個から数千個まで実績があり、数量と頻度に合わせて専用の段取りを組みます。量産時の数量が未定の段階でも、想定される範囲を教えていただければ、単価の目安と体制をあらかじめお出しします。

試作と量産で工場を分けると、何が起きますか?

試作で出した加工条件と電極の設計が引き継がれません。量産側で条件出しをやり直すことになり、そこで寸法や面粗さが試作品と変わる、という手戻りが起きます。同じ工場で試作から量産まで通すと、試作品がそのまま量産の基準になります。

試作の段階で、量産の可否と単価の目安まで一緒にお答えします。「まず1個作ってから量産を考えたい」「量産になるか分からないが体制だけ知っておきたい」——どちらも歓迎です。図面かスマホの写真1枚で概算をお出しします。

よくあるご質問

スプライン加工にはどんな方法がありますか?

内側のスプラインを加工する主な方法はブローチ加工・ギヤシェーパー加工・放電加工の3つです。数百個以上をまとめて作るならブローチが速く安価ですが、形状ごとに専用工具が必要になります。

放電加工は電極を形状に合わせて作るため、専用工具が存在しない歯形でも加工でき、1個からの製作に向いています。旋盤では円・円錐といった回転対称の形状しか作れないため、円周上に等間隔の溝を刻むスプラインは原理的に加工できません。

焼入れした後の部品にスプラインを追加できますか?

できます。放電加工は硬さの影響を受けないため、焼入れ後の高硬度材でも加工できます。切削工具やブローチでは刃が負けてしまう領域です。

熱処理による変形を後から修正したい場合も同様に対応できます。作り直すより費用も期間も抑えられるケースが多いため、変形が出た段階でご相談ください。

止まり穴(底のある穴)の内側にも加工できますか?

形彫放電加工であれば可能です。ブローチは工具を押し抜く加工、ワイヤー放電加工は糸を通す加工のため、どちらも貫通していることが前提になります。

形彫放電加工は電極を彫り込んでいく方式なので、指定の深さで止められます。止まり穴の内歯車・スプラインで加工先が見つからない場合は、この工法が選択肢になります。

ブローチ屋に「工具が無い」と断られました。対応できますか?

対応できる場合が多くあります。断られる理由の多くは、特殊な歯形や規格外のモジュール・歯数で既存のブローチ工具に合うものが無いためです。特注すると工具代が数十万円規模になり、納期もかかります。

放電加工では電極を形状に合わせて製作するため、工具が存在しない形状でも加工できます。図面をお送りいただければ、加工の可否と費用をご回答します。

1個だけの試作でも依頼できますか?

1個からお受けしています。ブローチは工具代が数量に乗るため少量では割高になりますが、放電加工は電極製作のみで済むため、試作や少量生産に向いています。

試作は放電加工で、量産段階に入ったらブローチへ切り替えるという進め方も可能です。どちらが適しているかの判断からご相談いただけます。

依頼するときは何を伝えればいいですか?

図面があればそのままお送りください。図面が無い場合でも、現物の写真やスケッチ、相手部品(かみ合う軸など)があればご相談いただけます。

あわせて材質・熱処理の有無・必要な精度・数量・希望納期をお知らせいただけると、初回の回答で費用と納期までお伝えできます。お見積りは無料です。お問い合わせフォームからご連絡ください。

業界・用途別のご案内

同じ困りごとが多い業界ごとに、対応範囲と依頼の型をまとめています。

まとめ

内歯車やスプラインの加工は、大量生産であればブローチが最適ですが、少量・試作・特殊形状・高硬度材・止まり穴の条件では放電加工が最も合理的な選択肢となります。

当社ギャップ・イーディーエム(GAP.EDM)では、内歯車・スプライン・六角穴など、止まり穴の特殊形状加工を数多く手がけています。「この形状は放電加工できるか?」というご質問だけでもお気軽にどうぞ。

その歯形、放電で作れるかどうかを先にお答えします。止まり穴・焼入れ後・ブローチのない特殊プロファイル。図面か歯車諸元をいただければ、受けられるか・いくらか・いつ出せるかを営業時間内は当日中にお返しします。出せない公差は受注前にはっきりお伝えします。

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