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【実例7選】放電加工で解決した「加工できない」を「できた」に変えた事例集

「この形状、うちでは無理です」「納期的に対応できません」「この硬さは切削では削れません」

製造現場でこうした言葉を聞いたことはないでしょうか。金型の急な破損、設計変更による追加加工、他社に断られた難削材への穴あけ——。こうした「どうにもならない」を、放電加工という技術が解決してきました。

本記事では、当社GAP.EDMが実際に対応した7つのリアルな加工事例を、加工条件・納期・コスト削減効果などの数値データとともに紹介します。

設計者・調達担当・経営者、それぞれの立場で「放電加工を選ぶべきかどうか」の判断材料としてお使いください。

この記事でわかること

  1. 金型のコアピン折れ → 再製作なしで即日復旧した事例
  2. HRC62の焼入れ鋼に異形穴を加工した事例
  3. タングステン超硬合金へのφ0.5mm深穴加工事例
  4. 金型の設計変更 → リブ追加を放電加工で対応した事例
  5. 量産ラインの折れタップを無傷で除去した事例
  6. 他社3社に断られた微細スプライン加工を実現した事例
  7. 月産3,000個の量産部品を専用ライン化しコスト30%削減した事例
  8. 放電加工を検討すべき7つのチェックリスト
  9. 加工方法の選定フローチャート
  10. よくある質問
目次

なぜ「加工事例」で判断すべきなのか

放電加工の技術解説はWebで多く見つかります。しかし「原理はわかったけど、うちの課題に使えるの?」という疑問に答えてくれる情報は意外と少ないのが実情です。

加工事例を見ることで得られる判断材料は、大きく3つあります。

あなたの立場 事例から得られる情報
設計者・エンジニア 「この形状・この材質で実現可能か」の技術的裏付け。図面検討段階での選択肢の広がり
購買・調達担当 「費用感・納期・品質」の三拍子がどの程度両立するか。外注先選定の判断基準
経営者・工場長 「再製作と修理のコスト比較」「ライン停止リスクの低減効果」など、ROIの検証材料

事例①|金型のコアピン折れ → 再製作なしで即日復旧

CASE 01|自動車部品メーカー様|射出成型金型の緊急修復

発生した問題

射出成型中にコアピン(φ3mm)が金型内部で折損。ピンの破片が金型キャビティ内に残留し、ラインが完全停止。金型メーカーに相談するも「再製作で4〜6週間」と回答され、数千万円の生産ロスが目前に迫っていました。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 細穴放電加工で折れたピン残骸を除去 → 形彫放電で穴形状を修復
金型材質 SKD61(HRC48〜52)
加工精度 ±0.01mm〜
対応時間 午前中に持ち込み → 当日夕方に完了
コスト比較 再製作 約150万円 → 放電修復 約12万円(約92%削減

結果:ライン停止はわずか1日。翌朝から通常生産を再開。再製作の場合に想定された約2,000万円の生産ロスを回避しました。

💡 設計者向けポイント
コアピン周辺のキャビティ形状を傷つけずに除去するには、放電加工の「非接触加工」という特性が不可欠です。切削やドリルでは母材への二次損傷リスクがあります。

事例②|HRC62の焼入れ鋼に異形穴を高精度加工

CASE 02|精密金型メーカー様|焼入れ後の追加加工

発生した問題

焼入れ処理(HRC62)済みの金型に、設計変更で六角形状の止まり穴(深さ15mm)を追加する必要が発生。切削加工では硬度が高すぎて工具が持たず、ワイヤー放電では止まり穴(貫通しない穴)に対応できないため、複数の加工業者に断られていました。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 六角断面の専用電極を製作 → 形彫放電加工で止まり穴を加工
材質・硬度 SKD11(HRC62)
穴寸法 対辺8mm × 深さ15mm(六角止まり穴)
加工精度 ±0.01mm〜
面粗度 Ra1.6μm
納期 電極製作含め5日間

結果:金型を一から作り直す必要がなくなり、設計変更のリードタイムを6週間 → 5日間に短縮。金型再製作費用(約200万円)も不要に。

💡 調達担当向けポイント
「焼入れ後の追加加工」は多くの加工業者が対応を断るテーマです。形彫放電加工なら硬度に関係なく加工できるため、見積依頼時に「焼入れ後でも対応可能か」を確認することが、外注先選定の重要な判断基準になります。

事例③|タングステン超硬合金へのφ0.5mm深穴加工

CASE 03|電子部品メーカー様|コネクタ用パンチ金型の穴加工

発生した問題

超硬合金(WC-Co, HRA92)製のパンチ金型に、φ0.5mm×深さ20mm(アスペクト比1:40)の深穴を12箇所加工する必要がありました。ドリルではφ0.5mmのタングステン貫通は不可能。レーザーではテーパーが付き精度が出せず、対応可能な加工業者が見つからない状態でした。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 細穴放電加工(パイプ電極使用)で12箇所を順次加工
材質 超硬合金 WC-Co(HRA92)
穴径 × 深さ φ0.5mm × 20mm(アスペクト比 1:40)
位置精度 ±0.01mm〜
穴の真直度 0.02mm以内
納期 7日間

結果:従来は海外発注で3〜4週間かかっていた工程を、国内7日間で完了。不良率も海外委託時の8% → 0.5%に激減。

💡 経営者向けポイント
超硬合金の微細穴加工は海外委託が主流ですが、品質のばらつき・コミュニケーションロス・リードタイムの長さが課題です。国内の放電加工専門工場に切り替えることで、トータルコスト(不良コスト含む)の削減が実現できます。

事例④|金型の設計変更 → リブ追加を放電加工で対応

CASE 04|家電メーカー様|樹脂成型品の強度改善

発生した問題

量産開始後、樹脂成型品に強度不足が判明。設計部門がリブ(補強用の突起)の追加を決定しましたが、金型の再製作には「400万円・納期8週間」の見積もり。量産スケジュールへの影響を最小限にしたいという強い要望がありました。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 既存金型のキャビティ面に、リブ形状の溝(幅1.2mm×深さ8mm×長さ45mm)を3本追加
金型材質 NAK80(HRC40)
加工精度 ±0.01mm〜
面粗度 Ra3.2μm(梨地テクスチャと同等)
納期 電極製作含め3日間
コスト比較 再製作 400万円 → 放電追加加工 25万円(約94%削減

結果:金型修正3日間 + 試し打ち2日間 = 合計5日間で量産再開。再製作の場合と比較して、8週間のスケジュール遅延を回避しました。

事例⑤|量産ラインの折れタップを無傷で除去

CASE 05|産業機器メーカー様|アルミ筐体の緊急レスキュー

発生した問題

アルミ合金(A5052)製の筐体にM6タップが折損。ねじ穴の中にHSSタップの破片が噛み込んだ状態で、ペンチでもリムーバーでも除去不能。この部品は1個あたりの加工時間が8時間の高付加価値品であり、廃棄すると材料費+加工費で約15万円のロスが発生する状況でした。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 細穴放電でタップ中心にφ2mmの穴を開け、破砕・除去。その後ねじ穴を修復
母材 A5052アルミ合金
タップ M6 HSS(高速度鋼、HRC63相当)
対応時間 持ち込みから2時間で完了
母材ダメージ なし(ねじ山も健全に復旧)

結果:部品1個(約15万円相当)の廃棄を回避。放電加工費は約3万円。さらにラインの停止時間を最小限に抑えました。

💡 調達担当向けポイント
折れタップ除去は「緊急対応できるか」「即日持ち込み可能か」が最重要の選定基準です。見積もりよりもスピードが優先される場面では、事前に放電加工業者の連絡先を押さえておくことをおすすめします。

事例⑥|他社3社に断られた微細スプライン加工を実現

CASE 06|減速機メーカー様|焼入れ後の内歯スプライン加工

発生した問題

浸炭焼入れ済み(HRC58〜62)のギアハウジング内部に、インボリュートスプライン(モジュール0.5、歯数36)を加工する必要がありました。ブローチ加工は焼入れ後には対応不可。ワイヤー放電は貫通穴のみ対応で、この形状は止まり穴(深さ18mm)。3社の加工業者に見積もりを依頼しましたが、いずれも「対応不可」でした。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 インボリュート歯形の電極をワイヤーカットで製作 → 形彫放電でスプライン加工
材質 SCM420H 浸炭焼入れ(HRC58〜62)
スプライン仕様 モジュール0.5 × 36T × 深さ18mm(止まり穴)
精度 JIS B 1603 Class B相当
納期 電極製作含め10日間

結果:従来「不可能」とされた焼入れ後のスプライン加工を実現。部品全体を焼入れ前に加工する工程(焼入れ後に精度が狂うリスクあり)を排除でき、組立精度が向上しました。

💡 設計者向けポイント
「ブローチが使えない=スプラインは不可能」ではありません。形彫放電加工なら、焼入れ後・止まり穴・小モジュールといった従来のブローチ加工の制約をすべてクリアできます。設計段階の選択肢として記憶しておくと、工程設計の自由度が大きく広がります。

事例⑦|月産3,000個の量産部品を専用ライン化しコスト30%削減

CASE 07|電子部品メーカー様|コネクタハウジングの量産加工

発生した課題

コネクタハウジング用金型部品(超硬合金製パンチ)を月産3,000個必要としていたメーカー様。従来は3社の協力工場に分散発注していましたが、品質のばらつき(不良率5%)・納期遅延・管理工数の増大が経営課題になっていました。

放電加工による解決

項目 内容
加工内容 専用放電加工マシン2台を確保し、御社専用の量産ラインを構築
材質 超硬合金 VM-40
月産数量 3,000個
加工精度 ±0.01mm〜
不良率 従来5% → 0.3%(94%改善
コスト削減 単価ベースで約30%削減(管理工数削減含む)

結果:発注先を1社に集約することで、品質安定・納期遵守・管理コスト削減の三拍子を実現。年間ベースで約1,200万円のコスト削減効果。

💡 経営者向けポイント
「放電加工=小ロット・試作向き」というイメージを持たれがちですが、専用ラインを構築すれば月産数千個の量産にも対応可能です。品質の安定化・管理工数の削減まで含めたトータルコストで比較すると、集約のメリットは非常に大きくなります。

放電加工を検討すべき7つのチェックリスト

以下に1つでも当てはまる場合、放電加工が最適解である可能性が高いです。

No. こんな状況ではありませんか? 該当事例
1 焼入れ済み・超硬合金など、硬くて切削できない材料への加工が必要 事例②③⑥
2 止まり穴(貫通しない穴)に異形断面の加工が必要 事例②⑥
3 金型を作り直さず、部分的な修正・追加加工で対応したい 事例①④
4 折れたタップやドリルが部品内に残っており、除去が必要 事例⑤
5 φ1mm以下の微細穴、またはアスペクト比1:20以上の深穴が必要 事例③
6 他の加工業者に「できない」と断られた 事例⑥
7 放電加工の量産で品質を安定させたい・コストを下げたい 事例⑦

加工方法の選定フローチャート

「放電加工を使うべきか、他の加工方法で対応できるか」——この判断に迷った際の目安として、以下のフローチャートをご活用ください。

判断ポイント YES → 推奨加工法 NO → 次の判断へ
材料硬度がHRC50以上? 放電加工(切削困難)
止まり穴(貫通しない)? 形彫放電加工
複雑な断面形状(六角・スプライン等)? 形彫放電加工(電極で転写)
貫通穴で直線切断? ワイヤー放電加工
微細穴(φ1mm以下)? 細穴放電加工
大量生産(月産100個以上)で形状がシンプル? 切削加工(コスト優位)
薄板の輪郭加工? レーザー加工orワイヤー放電

判断に迷う場合は、図面をお送りいただければ最適な加工方法をご提案します。

よくある質問

Q1. 放電加工の費用はどのくらいですか?

形状・材質・数量により大きく異なりますが、単品の修復加工で3〜15万円、金型の部分修正で10〜30万円が目安です。再製作と比較すると80〜95%のコスト削減になるケースが大半です。詳しくは放電加工の費用ガイドもご参照ください。

Q2. 図面がなくても相談できますか?

はい、可能です。現物をお持ちいただくか、写真・ラフスケッチでもお見積もりいたします。詳しくは初めての方へをご覧ください。

Q3. 最短でどのくらいの納期に対応できますか?

緊急の折れタップ除去・金型修復は最短即日対応しています。土日祝日も稼働可能です。詳しくは短納期サービスページをご確認ください。

Q4. 対応できる最大サイズは?

当社の形彫放電加工機は最大加工サイズ 1,050mm × 800mm × 500mm に対応しています。大型金型の修復実績も多数あります。設備詳細は設備紹介ページをご覧ください。

Q5. 量産にも対応できますか?

はい。事例⑦のように専用ラインを構築し、月産数千個の量産に対応しています。詳しくは量産・工程請負ページをご確認ください。

「うちの加工、放電加工で対応できる?」

図面(またはラフスケッチ)をお送りいただければ、
最短3時間以内に加工の可否と概算見積もりを回答します。

40年の経験を持つ技術者が、貴社の課題解決に直結する提案をいたします。

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お電話:0561-55-7560(平日 8:00〜17:00 / 緊急時は土日対応可)

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